水に感謝 御子柴艶三郎の水神宮で祭典
伊那市荒井と西町の農業用水の水源となる、地下水・横井清水の水神宮で10日、水に感謝する祭典が行われました。
水神宮は、この地下水を掘り当てた、御子柴艶三郎(つやさぶろう)が祭られています。
祭典は、艶三郎が井戸を掘り当てた5月10日にちなみ、1か月前の4月10日に、毎年行われています。
今日は、水を利用し農業を営む横井清水水利組合や御子柴艶三郎の子孫、艶三郎について総合学習で学んでいる伊那小学校の6年生、水が園内を流れる竜西保育園の園児などが参加しました。
その昔、小沢川の水利権をめぐって争いが絶えなかったことから、御子柴艶三郎が私財を投じて明治28年に地下水を掘り当てました。
5ヶ所の井戸と、それをつなぐトンネル、それぞれの地域に水を分ける分水枡があります。
水を与えてくれた神との約束として艶三郎は辞世の句「海に出る はじめは穴の 春の水」を残し、自害しました。
地域の人達は、艶三郎の功績を讃え、水神として横井清水の水神宮に祭りました。
艶三郎の井は、荒井・西町の7000平方メートルの田んぼを潤し、現在は、40戸の農家が利用しています。