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ブラックバスの増加に危機感

天竜川で生態調査兼ねたバス釣り大会

ブラックバスの増加に危機感

 天竜川での増加が懸念されている北米原産の淡水魚、ブラックバスの生態調査を兼ねたバス釣り大会が25日、辰野町から箕輪町の天竜川で開かれました。
 大会には、上伊那を中心に県内外からおよそ30人が参加しました。
 天竜川では、特定外来生物に指定されていて日本の侵略的外来種ワースト100にも選ばれているブラックバスが増加しています。
 天竜川漁業協同組合によると、アカウオやオイカワ、ヨシノボリなどの在来種に影響が出ているということです。
 大会に参加した釣り客は「ニジマスを狙っていてもバスが釣れる。バスは確実に増えてきている」と話していました。
 増加の原因は密放流によるものと考えられています。
 危機感を持った天竜川漁協では投網などで捕獲していて、去年の8月からの3か月間で、およそ1,000匹を捕獲したということです。
 漁協によると、バスは現在産卵期を迎えているため、動きが少なく、好条件ではありませんでしたが、辰野町を中心に全体で85匹、およそ29.5キロのブラックバスが釣り上げられました。
 去年10月に開かれた大会に比べ1人あたりの釣果は1.8匹ほど増えているということです。
 天竜川漁協の小野文成副組合長は「毎年釣り客に楽しんでもらうために稚鮎を大量に放流しているが、鮎が食べられてしまっている。釣り客のみなさんと漁協が一丸となって、天竜川の生態系を守っていかなければならない」と話していました。
 大会の結果、最も多く釣った人で24匹、最も大きかったバスは43.5センチでした。
 釣り上げられたバスは岡谷市の水産試験場に持ち込まれ、解剖して食性などを調べるということです。

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