南海トラフ地震想定し地域防災計画見直しへ
伊那市で最大震度6強が予想されている南海トラフ地震について市は、地域防災計画の見直しを行い被害想定を反映させる考えです。
これは21日開かれた伊那市議会全員協議会で報告されたものです。
南海トラフ地震は、四国の南海底にある水深4,000メートル級の深い溝を震源に発生が予想されている地震です。
先月開かれた国の有識者による会議では、地震と津波による被害は最大で東日本大震災の死者・行方不明者の17倍にあたる32万3,000人にのぼるとされています。
伊那市で予想される最大震度は6強、県内で予想される被害は全壊が2,400戸、死者50人となっています。
この報告を受け市では、地域防災計画における南海トラフ地震の被害想定を反映させるため「地震対策編」の改訂を行う考えです。
この他に、市町村単位での被害想定の調査を県に要望する他、情報伝達の強化、緊急輸送道路の強靭化を図るとしています。
市民への対応としては、住宅の耐震化、自主防災組織の育成を進めていく考えです。
また、伊那市は8月31日と9月1日の2日間、長谷地域を会場に伊那市総合防災訓練を実施します。
訓練は、台風による土砂災害や大規模地震などの複合災害が発生することを想定して行われます。
長谷小学校を主会場に、国や警察、消防、地域住民など600人の参加を予定しているということです。
市では、訓練での反省をリスクマネジメントに活かす他、住宅の耐震化の促進も図っていきたいとしています。