野底堤の歴史看板設置
水不足を補うため、江戸時代に築かれた伊那市野底の「野底堤」の由来や歴史を知ってもらおうと、地域の住民が、看板を設置しました。 27日は、野底にある溜池「野底堤」で看板の除幕式が行われました。 看板は、堤の由来や歴史を知ってもらおうと、野底区と野底つつみ環境保全の会が設置したものです。 「野底堤」は棚沢川の流水が少ない野底地域で日常の飲料水などを含めた水源を確保するため、今から340年前の江戸時代、1673年に溜池としてつくられました。 その後何回かの大飢饉が続き、水田の耕作面積を拡大しようと考えた地元住民は、高遠藩主内藤頼寧に堤の拡張を直訴したということです。 6年に渡る拡張工事は1854年に完了し現在の野底堤の原型が完成しました。 由来や歴史については、野底区の平澤敏男さんが所有する古文書を、2年をかけて解読しました。 野底つつみ環境保全の会の平沢基男さんは、「300年以上、この地区の稲作や生活用水の水源として守られてきた堤を、後世に引き継いで行きたい」と話していました。