西春近南小学童クラブに被災地のひまわり咲く
子どもたちはひまわりを絵に
伊那市の西春近南小学校の学童クラブの敷地に、東日本大震災の被災地のひまわりが咲きました。 敷地には、子ども達が種を蒔いたひまわりが咲いています。 種は、震災の被災地、宮城県石巻市の大川小学校と、岩手県大船渡市吉浜中学校の2箇所から届きました。 子どもたちは自分が種を蒔いたひまわりに毎日水やりをするなどして育ててきました。 学童クラブでは現在、夏休みを迎えた子供たちが、勉強するなどして日中を過ごしています。 1日は小雨が降っていたので建物の中から、ひまわりの絵を描きました。 種が届いたのは、学童クラブに通う3年生の赤羽 希さんが、一冊の本に出会ったことがきっかけです。 宮城県の大川小学校でわが子をなくしたお母さんたちが、ひまわりを育てる実話、「ひまわりのおか」。 希さんは、本を読んでから千羽鶴を折り始めました。 学童クラブのみんなも手伝って完成した千羽鶴は、岩手県の吉浜小学校に届けられました。 そのお礼に、学童クラブにひまわりの種が届けられました。 また、インターネットで、希さんの思いを知った「ひまわりのおか」のお母さんから、希さんの自宅に種が届きました。 希さんは、その種を自宅に蒔いたほか学童クラブに届けました。 担任に頼んで、学校の敷地にも蒔いてもらいました。 希さんは「被災地から種が届いたから、きれいに咲いて欲しいと思った。種が採れたら、友達にも配って、いろんなところできれいに咲いて欲しい」と話しています。
たくさんの人に見て欲しいから
こども達は、絵の具やクレヨンで絵を完成させていました。 学童クラブ指導員の村山 武子さんは話します。「子どもたちが、学童クラブの庭の入り口辺りの、車どおりが多くて砂利のところに種を蒔こうとしていたから、はじめは反対だったんです。でも、「なぜそこに蒔きたいの」と聞いたら、「たくさんの人に見て欲しいから」と言うので。ひまわりは無事育ってきれいに咲きました。学校から学童クラブに来る道すがら、ひまわりがよく見えます。車で学童クラブの前を通る人たちもひまわりを見てくれます。普通の買ってくる種とは違う、被災地の種だからという思いがあったと思います。」 西春近南小学童クラブでは、ひまわりが枯れたら種をとって、みんなで分けるということです。