KOA匠の里(飯田市)
育った雑木林で収穫祭
KOA(本社・伊那市、向山孝一社長)は12日、飯田市桐林の生産拠点「匠の里」で下伊那収穫祭を開いた。92年の開設の際に、社員らで植えたコナラやクヌギなどは立派に成長し、黄色や紅に色づいた雑木林に囲まれて、取引き先や地元住民・社員の家族などが秋の日を楽しんだ。
3日に箕輪町のKOAパインパークであった収穫祭とともに11回目。KOA社員が日頃の感謝の意を込めてさまざまなアトラクションなどを行うもので、下伊那感謝祭ならではの社員が育てた米や野菜の青空市のほか、海鮮焼・やきそば・やきとり。五平餅などの屋台が並んだ。
オープニングでは、KOAが作る抵抗器が、田舎の生活にどのような影響を与えたかを描いた寸劇もあった。
実行委員長の元島敏夫業務グループマネージャーは「11回目ということで、新たな気持ちで再スタートしようという思いを込めた。抵抗器にからめた寸劇も、過去にKOAの果たした役割を確認し、未来に向けて新しい挑戦をしようという意図」と話した。
向山社長は「桐林は、かつてギフチョウが生息する雑木林だった。飯田市の造成で伐採されてしまったので、社員で植えた。下草にギフチョウのエサになるカンアオイやカタクリも植えた。そういう林の中での感謝祭は、ここ独特の温かみがある」と話した。