田畑区に伝わる奇習「盆正月」

区役員宅にバリケードで「盆休みをもう一日」

　南箕輪村田畑の伝統行事「盆正月」が１６日の深夜に行われました。 　夜１０時３０分、小学校ＰＴＡを中心とする田畑区の伝統行事を守る会の会員が田畑神社に集まり正月飾りの準備をしていました。 　盆正月は、地区役員の家を封鎖し、盆休みの延長を訴える田畑区の伝統行事です。 　準備が終わると、正月飾りや野菜を軽トラックに載せ、区長宅に移動しました。 　会員らは物置からはしごや熊手などを持ち出し、次々と玄関先に置いていました。 最後に玄関先に「お正月」という文字を書くと、会員らは次の家へ向かっていきました。

「上手に飾ってくれたなあ・・・」

　翌朝。６時前。 バリケードが築かれた原浩区長宅前です。 脚立にはたまねぎの段飾り。 ブランコのように手押し車がつられています。 　よしずが塞いでいるため玄関を開けるのをあきらめた原さんが、裏口から出てきました。 　近所から観客も集まってきました。 原さんは、区の役員などに休みの延長を連絡していました。 　「盆休みをもう一日」と要求する田畑に伝わる奇習「盆正月」。 原さんは半日かけて、バリケードを片付けたということです。