遊休農地解消へ キックオフイベント
農家の高齢化や後継者不足による「遊休農地」の解消をめざし、伊那市の農業公園みはらしファームで、農地の実態を確認するパトロールのキックオフイベントが行われました。 農家の高齢化などで耕作が行われていない「遊休農地」の解消を目指そうと、長野県は毎年9月を「遊休農地解消月間」に定めています。 これを前に農地の実態を調べたり、地主に適切な管理を求めたりするパトロールの出発式が行われ、県や市、農業関係者など約350人が参加しました。 出発式で長野県農業会議の望月雄内副会長は「遊休農地は食糧生産を低下させると共に、景観悪化も招く。地主の相談にのり、これ以上遊休農地が増えないよう努めていきたい」と話し、白鳥孝伊那市長は「農業再生復活をめざし、上伊那産の果樹、野菜、花卉、などの農産物を都会へと発信していきたい」と挨拶しました。 式では、西箕輪保育園の園児が、参加者に旗や腕章などを手渡し、そのお礼にスイカや野菜の種がプレゼントされました。 出発の号令がかかると、参加者は、軽トラックでパトロールに出発しました。 この後、耕作されず雑草に覆われている農地を訪れて草刈り機を使って、雑草を刈り取りました。 また大型機械を使った、雑草の刈り取りや、農作物が植えられるよう、土をおこす作業を見学しました。 伊那市内の遊休農地は、平成24年度末で347万平方メートルあり、平成23年度と比べると29万平方メートル減少しています。 この日、農地として再生した土地で地元住民でつくる農業グループは、来年から農作物の栽培を始めるという事です。