長谷地区孤立想定 伊那市総合防災訓練
伊那市は、大雨による土砂災害と大規模地震により長谷地区が孤立したとの想定で1日、総合防災訓練を行いました。 訓練は、超大型で猛烈な台風が伊那市を直撃すると予想される中、東海地震が発生し、橋の損壊や土砂崩落により道路が寸断され長谷地区が孤立したとの想定で行われました。 基幹避難所となった長谷小学校の体育館には、長谷地区全域からおよそ130人が避難しました。 午前9時、伊那市長谷の美和湖グランドには、伊那市内の医師4人を乗せたヘリコプターが到着しました。 これは、災害によりケガ人が多数発生する中、孤立した長谷に陸路では入れない事から、市が県に要請しヘリコプターで移送したものです。到着した4人は、基幹避難所となっている、長谷小学校に移動し、ケガ人の手当てを行いました。
この訓練では、医師が到着するまでの間、看護師が医師に代わり、負傷者のケガの状態を判別するトリアージを行いました。 ケガ人役の人達は、ケガの容体を示す札を首にかけ、看護師に自分の状態を説明していました。
訓練ではこの他に、黒川で人が流されたとの想定で、自衛隊や警察、消防団などが連携し、総勢80人態勢で、行方不明者の捜索にあたりました。 伊那市総合防災訓練で水難訓練を行うのは今回が初めてで、自衛隊は、ボートで湖の捜索を行いました。
また、南アルプス北部地区山岳遭難防止対策協会は、県のヘリコプターを使い、上空から登山者の安否確認を行いました。 伊那市では、高齢者や障害者、観光客の避難なども想定し万が一に備えていきたいとしています。