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現状困難も角度を変えながら地元産大麦を使った地ビール研究継続

現状困難も角度を変えながら地元産大麦を使った地ビール研究継続

 地元産の大麦で地ビールをつくろうと取り組んでいる宮田村の関係者が16日集まり、研究の中間報告をした。試験を進めている村内の南信州ビールは糖度不足で現状では製品化は困難としながらも、今後も多角的な研究が可能と指摘。ビールを主体にしながら、それ以外にも視野を広げて大麦を使った特産品の開発を進めていくことにした。
 村民の呼びかけにより、村と農協、農業改良普及センターなどが参画して9月から研究に着手。
 南信州ビールは実際に村内産の大麦を使って、数種類の試験を実施。しかし、ビールに不可欠な糖度が予想より上がらず、竹平考輝工場長代理は「ひと筋縄ではいかない」とこの日も報告した。
 ただ、大麦が使用できる可能性は否定せず「あきらめてしまうのではなく、角度を変えて何とか形にしたい」と話した。
 糖度の高い大麦の生産を調査していた農協宮田支所の小田切政市営農課長は「デンプン質(糖質)を高めるには、チッ素肥料を少なくする栽培法が考えられる」と説明。
 ただ、麦を現地で麦芽に精製したくても設備がないことを指摘した。
 竹平さんは、ある程度の麦の量があれば、業者へ外注できると説明。そのためにもビール以外の特産品開発も検討すべきとして、同社直営のレストランでピザやパンの生地に使えないか研究していると報告した。
 宮田村内では転作により約30戸の大麦栽培農家がおり、年間87トンほどを生産している。

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