松島王墓に関する講演会
町郷土博物館開館40周年記念
箕輪町松島にある前方後円墳「松島王墓」に関する講演会が10日、地域交流センターで開かれました。 講演会は、町郷土博物館の開館40周年を記念して開かれたものです。 地元松島出身で東海大学の主任教授北條芳隆さんが講師を務め、「松島王墓古墳と原東山道」をテーマに話をしました。 北條さんは、日本各地の前方後円墳について「交通の要所に築かれていることが多いことから、航路や交通路を守るような形で作られた可能性が高い」と話しました。 その上で、5世紀頃に整備され伊那谷を南北に通り現在の滋賀県と宮城県を結んだ原東山道について「松島王墓古墳のあたりが各ルートの分岐点だったため、交易が盛んに行われていたと考えられる。交易拠点として市が立つ場所は、非日常的な空間とされその中でなら商取引が許されるという特別な空間でもあった。その様な場所だからこそ松島王墓古墳が築かれ、特別な空間を象徴する宗教的施設として機能していたのかもしれない」と話していました。