南箕輪村南原地区開拓時代の話を地元住民が語る
南箕輪村南原地区での戦後の開拓の歴史を語り継ごうと15日、南原コミュニティーセンターで区民による高齢者の集いが開かれ、3人が開拓時代を話しました。 これは南原地区社会福祉協議会が開いたもので、このは住民およそ40人が集まり、開拓当時の様子を知る地元の3人の話を聞きました。 南原は戦後昭和20年から、林だった土地を南原の入植者46戸が27年かけて開拓してきた歴史があります。 開拓当時子どもだった原武友さん70歳は「電気は開拓団が自ら電線を買ってひき、昭和29年頃から徐々に各家庭に普及した」と話しました。 西村満次さん88歳は戦争が終わり満州から帰ってきた昭和20年に開拓団に入団しました。 およそ40戸で作る南原開拓農業協同組合に入った西村さんは当時の様子を「道路を作るため林を切り開いたが作業は1日数平方メートルしか進まなかった。長い年月がかかったが、道路をつくるための執念があり、努力家が多かった」と話しました。 昭和22年5月に高遠町から入植した伊沢(いさわ)文雄さん83歳は、当時の生活の様子を話しました。 伊沢さんは、水の確保に苦労した開拓団は、井戸を掘るなどして長い年月をかけて水の確保に尽力したと話しました。 集いに招かれた唐木一直村長は「今の南原地区があるのは、当時の人の苦労があったから。貴重な話を後世に伝えていきたい」と話しました。