高遠白山登り窯 火入れ
浦野さん 高遠焼の伝統守る
伊那市高遠町勝間にある白山登り窯の火入れが22日行われ、山の斜面を利用した4段の窯から煙が立ちはじめています。 登り窯は、幅3メートルで、山の斜面に沿って4段あります。 白山登り窯は、高遠焼の伝統を守っています。 22日は、見学者も大勢訪れ、興味深そうに話を聞いていました。 高遠焼は、1813年、月蔵山から高遠城へ水を引くため、美濃から陶工を招き、土管を焼いたのが始まりとされています。 明治半ばに衰退しましたが、1975年、昭和50年に復活しました。 浦野真吾さん。 復活に携わった陶芸家唐木米之助さんの孫にあたり後を継いでいます。 今回窯に入れた作品は、800点。 1日かけて1220度まで温度を上げ、その後は、火の色や煙の出方をみながら1250度まで 上げていきます。 こちらが登り窯で焼かれた高遠焼です。 灯油やガスを使った窯と違い、思わぬ傑作が生まれるといいます。 熱い熱気が上に昇る性質を利用し、効率の良い点が利点という登り窯ですが、作品にも独特の風合いが漂います。 91歳になる唐木米之助さん。 頼もしそうに孫の浦野さんをみつめます。 この日火入れをした登り窯は、3日間薪を絶やさず燃やし続け、その後さまし、12月初旬に窯出しを予定しています。