漆戸常会で花飾りづくり
箕輪町北小河内の大文字
箕輪町北小河内の漆戸常会には、約260年前から伝わるとされる大文字(でえもんじ)の風習があります。 小正月の伝統行事で、12日に集落の中心部のよつつじ四辻に高さ10メートルほどの柱を建てます。 9日夜、漆戸常会の集会所。 大文字の柱につける花飾りの製作が行われました。 漆戸常会は、現在35戸あり、各家から1人以上が参加して行われます。 ストーブをかこみ、女性たちは、折り紙を折り、男性たちは、こよりをつくります。 お互いの出来栄えを冷やかしながら和やかな時間が過ぎていきます。 漆戸常会の大文字は、町の無形民族文化財に指定されています。 家内安全・五穀豊穣を願い、12日に集落の中心部の四辻に建て、19日におろ下します。 柱にとりつけられた花飾りは、大文字下しとともにそれぞれが家に持ち帰り、厄除けとして玄関先に飾らります。 稲穂に見立てるために細かい切れ込みを入れた「ゲジゲジ」と呼ばれる部分を製作している都志雅弘さん30歳。 今年初めて、花飾りづくりに参加しました。 地域の長老から若い人たちへ、世間話をしながら伝統が受け継がれていきます。 女性グループには、子どもの姿もありました。 家族3人での参加です。 つくり始めて1時間ほどたつと、ベテランが組み立て始めました。 こうして、今年も花飾りは完成していきます。 この日作られた150本の飾りは、12日から19日までの一週間、柱の上から地域を見守ります。