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ハンセン病への正しい理解普及を目的とした講演会

ハンセン病への正しい理解普及を目的とした講演会

 伊那教育事務所は18日、ハンセン病への正しい知識を普及し、偏見をなくすための講演会を伊那市の県伊那合同庁舎で開いた。群馬県のハンセン病療養施設「栗生楽泉園」で現在も生活する飯田市出身の丸山多嘉男さん(77)が訪れ、国の隔離政策の下、送ってきた人生を克明に語った。
 22歳で強制収容されて以来、50年以上療養所での生活を続ける丸山さん。「帰っておいで」という家族の呼びかけもある。帰郷への思いも募るが、これまで受けた偏見・差別への「恐怖」が、その決断を思い留まらせる。
 当初は病気を直して帰ろうと考えていたが、すぐに「もう帰れないんだ」と実感した。隔離の続く中、トイレ掃除、会計、送迎など、細々とした仕事で生計を立ててきた。しかし、どこにいっても、不況時に解雇される役は、真っ先に回ってきた。一方で、支えてくれた人の存在もあり、ありがたかった窶狽ニ当時を語り、「ハンセン病は薬で治るが、偏見・差別は薬では治らない。本当に病気のことを理解し、心の傷を癒してほしい」と訴えた。

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