高遠町で伝統のだるま市
伊那市高遠町で江戸時代から続く伝統のだるま市が11日開かれ、だるまを買い求める人で賑わいました。 およそ400年前から続くといわれている高遠のだるま市は家内安全や五穀豊穣などを願う鉾持神社の祈願祭に合わせて毎年開かれています。 参道には大小様々なだるまが並び訪れた人達が値段交渉をして買い求めていました。 値段交渉が成立すると威勢の良いかけ声と手拍子で手締めを行って家内安全や商売繁盛を祈っていました。 露店には縁起物飾りをはじめ、おもてなしと書かれただるま、キャラクターだるま、緑色や黄色などのだるまが並び訪れた人たちの目を引いていました。 商店街では高遠町の店主らでつくる本町実業団による桜だるまの販売も行われました。 今年初めてピンク色の桜だるまを販売し予約を含め450個が売れたということです。 天候に恵まれた11日は、地元を始め県内外から多くの人が訪れ歴史ある高遠町の風情を楽しんでいました。
高遠町出身の作家 島村利正読書会
また、だるま市に合わせ、空き店舗を活用して古本市も行われました。 高遠町出身の小説家島村利正の読書会が開かれました。 これは、地元高遠町の小説家島村利正の作品を見つめなおそうと本の町高遠プロジェクトが去年の6月から開いているものです。 11日は、10人が参加し、事前に読んだ作品の感想や意見を交換していました。 島村利正は、1912年に旧高遠町に生まれ、家業を継ぐのを嫌って16歳で家出し、奈良県へ。 その後は東京で、糸によりをかける撚糸業を営みながら作家として活動し芥川賞候補作品に選ばれるなど活躍しました。 会では、島村利正を地元の人に知ってもらおうと来年度、作品集をつくる計画です。 読書会の参加者が読んで欲しいと思った作品を集め、成人向けと中高生向けの2つの作品集を作るということです。 計画では、来年3月に作品集が刊行される予定です。