【3.11の今】 被災地に灯りを 箕輪ブライトプロジェクト
東日本大震災から3年
福島県郡山市富田町にある仮設住宅。 ここでは、福島第一原発からおよそ10キロ地点にあり、全町避難をしている富岡町やその近隣の住民、およそ450世帯、800人が生活しています。 仮設住宅を照らす一灯のソーラー街灯。 箕輪町から届けられました。 ソーラー街灯を贈った箕輪ブライトプロジェクトは、町内の製造業や建築業の10社が参加して、自然エネルギーを活用した製品の開発を行っています。 町内6か所に太陽光や水力で発電する電灯を設置しています。 副会長を務める荻原直己さん。 箕輪町松島で太陽光パネルを使った製品の開発・製造を行う(有)NOTESの社長です。 荻原さんは、自分たちが製作したもので被災地のために何かしたいと、メンバーに声をかけます。 荻原さんは、「停電が起こったとき電気はつかない。ソーラー街灯は停電の時でも切れることのない電気として、真っ暗闇の中の不安がちょっとでも解消されればいいと思った」と話していました。 荻原さんの声を聴き、寄贈先を探したのは事務局で箕輪町商工会の高橋敏さんです。 ボランティア団体みのわ絆の会の代表として、被災地でどろかきなど、住環境を整える活動を続けています。 高橋さんが富岡町の仮設住宅をボランティアで訪れたことが縁で送り先に決まりました。 設置したのは、去年の9月28日。 プロジェクトメンバー5人が現地に街灯を建てました。 設置した街灯は、2日間の充電で、5日間闇を照らすことができます。 荻原さんは、「この電灯があってもなくても生活に変化はないと思う。停電などで普段の生活ができなくなったときに、初めてここに明かりがあると気づいてもらえればいい」と話していました。