【3.11の今】 「高遠町と猪苗代町 保科正之が紡ぐ絆」
「助け」(江花さん) 「絆」(小桧山さん) 「支える気持ち」(北原さん) 福島県耶麻郡猪苗代町。 3年前の原発事故の風評被害に今も苦しんでいます。 旧高遠町と猪苗代町は高遠城主保科正之が縁で平成16年に友好提携しています。 しかし伊那市との合併をさかいに交流が衰退傾向にあったといいます。 そんな時、高遠地区住民有志が民間の活力で交流を継続させようと、故伊東義人さんを会長に伊那市友好協会が発足しました。 現在会員は100人程で互の催しに積極的に参加し、交流しています。
小檜山さんは「修学旅行生が全くゼロになった」と話します。 猪苗代町は世界的に有名な医学者、野口英世のふるさとです。 その功績をたたえる野口英世記念館には年間およそ23万人の修学旅行生や観光客が訪れていました。 しかし東日本大震災の福島第1原発の事故以来、キャンセルが相次ぎ、観光客は半分以下の11万人にまで減っているということです。 猪苗代町は原発から100キロ圏内に位置しています。依然風評被害に苦しんでいます。
江花さんは「伊那市で何かあった場合は応えたい」と話します。 小桧山さんは「近い親戚と会ったような感じがしている。絆が年々深まってくる気がしている」と話します。
北原さんは「これから、友好の度合いを深めていく必要がある」と話しています。 保科正之の縁で始まった両地区の交流。 猪苗代町には門外不出とされるタカトオコヒガンザクラが植えられていて、春には毎年花を咲かせています。