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【3.11の今】さくら咲け サクラコマ

伊那市長谷と宮古市田老の交流

【3.11の今】さくら咲け サクラコマ

 岩手県の東に位置する宮古市。  本州最東端のこの街の沿岸部に位置する田老地区では、昭和8年に発生した三陸津波でおよそ9割の建物が流されました。  国は、高台移転を復興の基本策としましたが、漁業が主要産業だったため移転することができず、町は大規模な防潮堤を建設しました。  総延長2.4キロ 最大幅25メートル、高さ10メートル  誰もが安全を確信した巨大防潮堤。  しかしそれは一瞬にして街を飲み込みました。  堤防の高さの倍の20mほどの津波が街を襲い、死者181人行方不明者41人、729戸が全壊となる壊滅的な被害を受けました。  この田老地区を支援しようと、伊那市長谷では2011年10月に開かれた南アルプスふるさと祭りで田老地区の物産品を販売しました。  これが、長谷と田老の交流の始まりです。  現在、この交流を中心となって進めている2人の人物がいます。  伊那市商工会長谷支部の西村志穂さん。  そしてもう1人。  箱石有美さんです。  田老地区の住民が入居する仮設住宅では、箱石さんの両親を中心に津波で店を失った店主が集まり「たろちゃんハウス」という名前で店舗を構えていて、箱石さんも店の手伝いをしています。   共通の知り合いを通じて知り合った2人は、お互い小学校6年生の子どもがいることからすぐに意気投合し、連絡をとりあうようになりました。  長谷と田老の子ども達が繋がるきっかけ作りをしたいという共通の思いがあり、今年は宮古市の田老第一小学校に伊那市の推奨土産品「サクラコマ」を100個贈ることになりました。  去年のふるさと祭りで長谷小学校の6年生は髪止めなどの手づくり製品を販売していて、そこで出た売り上げの半分をサクラコマの費用にあてています。  3月5日。この日は、6年生8人が書いたサクラコマに添える手紙を長谷支部の池上明博支部長に手渡しました。  手紙には、被災地の復興を願う児童1人ひとりの思いが書かれていました。  伊那市長谷から直線距離で550キロ離れた岩手県宮古市田老。  サクラコマは、11日に田老第一小学校に届けられます。   協力:伊那市商工会長谷支部、長谷小学校、箱石有美さん、宮古消防署田老分署小林徳光さん

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