高遠藩大甲冑展 はじまる 6月22日まで
地域の神社に残された内藤家の武具など展示
高遠藩最後の藩主、内藤頼直が、版籍奉還に伴い旧領内111か所に奉納した武具などを展示した高遠藩大甲冑展が21日から伊那市高遠町の歴史博物館で始まりました。 会場には、甲冑を中心に35点が並んでいます。 武具を奉納した際の覚書もあり、行き先が明確に記されています。 江戸から明治へ世の中が大きく変わりつつあった明治2年、高遠藩の最後の藩主、内藤頼直は、版籍奉還を行い、高遠藩の領地と領民を朝廷に返還しました。 2年後の明治4年、頼直は、高遠を中心に、北は塩尻市洗馬、南は駒ヶ根市中沢までの旧領内111か所に甲冑などの武具を奉納しました。 平成20年からの調査でこれまでにわかっているものを今回展示しました。 中には現存するのは珍しいとされる馬面や馬鎧もあります。 これは防御というより、敵に対して威嚇する効果をねらったものだということです。 歴史博物館では、「時代の移り変わりとともに内藤家から地域へと伝えられてきた武具は、長い歴史を歩んできた生き証人ともいうべき文化財」と話しています。 高遠藩大甲冑展は、6月22日まで高遠町歴史博物館で開かれています。