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伊那少年友の会副会長
箕輪町大出
丸山道雄さん(72)

家庭での親子の会話を大事に

 「できる限り健全育成を進めていきたい」
 05年度長野県青少年育成県民会議(会長・田中知事)の会長表彰を受賞した。「信州の若者をはぐくむ県民のつどい松本大会」(10月30日、松本文化会館)で表彰された。
 伊那少年友の会に入会して20年。次世代を担う青少年が健全に育つことを願い、非行防止のため地道な活動を続けてきた。「長年、先輩とまじめにやってきたことが認められたと思う。やはりうれしいですね」と喜ぶ。会の仲間も、これからの活動の励みになる-と祝福している。
 自営業のかたわら公民館活動にかかわり、箕輪町公民館大出分館の分館長も務めた。この活動がきっかけで、町の推薦を受け伊那少年友の会に入会した。
 「できる限り参加して協力していく気持ちでやってきた。出席だけはだれにも負けない自信がある」
 現在、副会長は2年目、箕輪ブロック長は14年目で、仲間の先頭に立って活動している。8年前から伊那エンジェルス隊にも所属し、副隊長、箕輪地区代表を務める。
 伊那少年友の会箕輪ブロックは会員10人。駅駐輪場の防犯診断、駅周辺や大型店、有害自動販売機設置場所のパトロールなど、年間計画を立てて取り組む。パトロールは、子どもたちの下校時刻に合わせて月1回実施している。
 子どもたちを見かけるとまず、「こんにちは」とあいさつする。「今日は駐輪場の防犯診断に来ているんだよ」、駅に集まっている子どもたちには「今から家に帰るところ?」と、何気ない言葉で話しかける。
 例えば喫煙している子どもを見た場合も、とがめるのではなく、「たばこは体によくないからやめたほうがいいよ」というように話す。
 「子どもたちに声を掛けることが一番大事。声掛けで子どもたちが心を開いてくれる。声を掛ければ素直に答えてくれる。そういうことが健全育成につながる」という。
 箕輪ブロックの独自の啓発活動には、みのわ祭りでのうちわ配りもある。元会員で字の上手な人が書いた健全育成の標語を印刷したうちわ600本を、子どもたちを中心に手配りする。
 学校の会議に呼ばれ児童・生徒の健全育成のために一緒に考えてアドバイスしたり、子どもの養護施設を慰問したり、研修で少年院を訪れることもある。
 「少年院にいるほとんどの子が家庭的に恵まれていない。そういう境遇が原因なのかなと思う。家庭が一番大事。今は会話がなくなっているが、子どもとできるだけ話すことが大切だと思う」と、親にメッセージを送る。
 会の活動は毎年同じことの繰り返し。「マンネリかな」「自分たちのやっていることは効果があるのかな」と悩んだり、不安を抱くこともあるという。しかし、青少年を地域社会からはぐくもうと、子どもたちを見守る活動を続ける。

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