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箕輪と飯田、無線LANでつながった

ブロードバンド活用研究会が実証実験

箕輪と飯田、無線LANでつながった

 県経営者協会上伊那支部や伊那商工会議所など地元経済4団体が共催するブロードバンド活用研究会(無線編)の第2回が29日、箕輪町のKOAハローウイングであり、箕輪町の同所から中川村の陣馬形山頂上の中継所を介して、KOA飯田工場までの合計52キロを無線LANでつなぎ、高速大容量の情報通信を行う実証実験に成功した。
 実験は11Mbps規模(bpsはデータ転送の速度を示す。11Mbpsは毎秒1100万ビットを通信できる)で行われ、飯田市のパラボラアンテナから発信された電波を陣馬形山頂上で受信、さらにそこから箕輪町まで送信した。飯田市で実況撮影されている映像データを送受信したが、画像は鮮明で、KOAが専用回線を通じてつないでいる社内LANよりも優れていた。
 この実験は、ブロードバンド環境が整備されていない地点で高速大容量の情報通信が可能になる方法を探ったもので、県工業技術総合センターが協力。専用回線を使うと11Mbpsを確保するためには最低でも月額80万円ほどかかるところが、実験した方法だとパラボラアンテナと無線機のセットで費用は35万円程度で済むことから、今後の利用に期待が広がった。
 実証実験後の質疑応答でも、風・雨・霧など天候の影響や、パラボラアンテナの常設の方法など、突っ込んだ質問が出され、IT時代にふさわしい情報通信システムの確立を目指す地元企業の関心の高さがうかがわれた。
 同研究会の次回の実験は9月2日、飯田市の多摩川精機で、10キロ程度の距離で行われる。

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