南ア国立公園指定50周年記念特集⑨
春の小仙丈ヶ岳に挑戦
【平山】「『春の小仙丈ケ岳に行こう!』ということでこもれび山荘管理人の竹元直亮さんと、スタッフの狩野俊一さんに案内してもらいます。宜しくお願いします。竹元さん。春の小仙丈ケ岳の魅力はどんなところですか?」 【竹元さん】「仙丈ケ岳は駒ヶ岳と比べると雪が多く残る山なので冬山ほど気象条件は悪くなく雪山が楽しめると思います。」 竹元さんは、学生時代に山岳会に所属していて豊富な経験を持ちます。 春の山は危険も伴うということで、初心者は上級者と一緒にいく必要があります。 今回は、私達初心者にペースを合わせてゆっくりしたペースで登山してくれました。 会話を楽しみながら歩くのが「ゆる山」の鉄則だそうです。 4合目から5合目の間に、第一の関門があります。 【竹元さん】「両側が落ちているこういうところを立地というんでけど、狭いので1回と止まって装備を確認してみてください」 恐る恐る立地を越えていきます。ちらりと横を見ると断崖絶壁。もしも踏み外せば命はありません。 【竹元さん】「落ち着いて。蹴りこみながら、一歩一歩作りながら歩いていく感じで」 4合目を抜けた辺りで視界が開け、東駒ヶ岳や栗沢山などが一望できました。 【平山】「なんだか嬉しいです。今日始めてこんな風に山の姿を見ることができて」 5合目を抜けてしばらく歩くと樹林帯が終わります。 森林限界まで来ると、一面銀世界となり、これまでと景色が一変しました。 小仙丈直下の急登と呼ばれる最後の難関です。 初心者にはまっすぐに切り立つ崖に見えます。 【平山】「これ本当に登るんですよね?壁みたい。大丈夫かな」 登り始め、後ろを振り返るとその急勾配に足がすくみます。 【狩野さん・竹元さん】「着きました」 【平山】「オー。小仙丈ケ岳。着きました。着きました。2,864メートルです!」 3人でハイタッチをして登頂を喜びました。 【平山】「すごい眺めだな~本当に。」 【竹元さん】「北岳、仙丈ケ岳のカール、中央アルプスも見えます。八ヶ岳も見えてます。」 【平山】「本当、初体験なんで、こんな景色見たことないですね。ちょっと感動しちゃうな~」 3人で記念に万歳しました。 【竹元さん】「南アルプス国立公園指定50周年おめでとうございます。バンザーイ」 【竹元さん・狩野さん・平山】「バンザーイ」 初体験の春山登山。自らの足であるき到着した小仙丈の山頂からは、山々が織り成す奇跡の眺望が広がっていました。