窪田孟恒絵絣(かすり)展
アンズの木の染料で染め上げた素朴で温かみのある窪田孟恒さんの絵絣(かすり)展が27日まで、伊那市西春近のかんてんぱぱホールで開かれている。つむぎや生糸で織られたタペストリーや壁絵など約50点が、訪れた人を楽しませている。
絵絣は織られた布に絵を描くのでなく、描く絵を想定しながら糸を染め上げて模様を描く。作為的な線でなく“かすりの足”と言われる優しいラインが魅力。窪田さんはそんな絵絣に魅せられてグラフィックデザイナーから転職した。
藍(あい)でつくる絣絵は有名だが、自分だけの色彩を模索し、故郷・千曲市の木でもあるアンズの木の染料に出合った。
染める回数や媒染などによって橙、こげ茶など、色彩はさまざまに変化するが、温かみがあるアンズの染料は、絣の美しさを引きたてる。
窪田さんは「絣は自分の思いが及ばない美しさを表現してくれる」と話していた。
入場無料。午前9時縲恁゚後6時。