山寺住民が地元に残る石仏を見学
石仏をとおして歴史学ぶ
伊那市の山寺霊園に並べられている石仏の見学研修会が25日行われ参加者が地元に残る文化遺産や歴史について学びました。 見学研修会は山寺公民館が開いたもので山寺区の住民などおよそ30人が参加しました。 山寺霊園の石仏は区内の白山社八幡社合殿横の集会所裏にあったものを、集会所建て替えに伴い、去年この場所に移したものです。 25日は、移動の時の地区役員で石仏について調べた杉田純治さんが話をしました。 石仏は64体ありそのうち40体ほどが馬頭観音です。 馬頭観音は昔の人が家族同然に飼っていた馬が死んだときその冥福を祈るために建てたということです。 1793年、寛政5年の馬頭観音は山寺区内で一番古く、怒りを表した表情が特長です。 一方、1838年、天保9年のものは目元と口元がゆるみ、微笑んだような表情となっています。 杉田さんは、「本来の馬頭観音は怒ったような顔だったがやがて穏やかで優しい表情が現れてくる。死んだ馬への愛情が表情を変えさせていったのではないか。」と話していました。