山ぶどう酵母のパンを開発
宮田村南割区のパン職人岸裕さん(56)が、村の特産品である山ぶどうから酵母を抽出して、パンとして製品化することに成功した。ニシザワ双葉店(伊那市)内で自身が経営するパン屋「ジャストベイクドパオ」で販売を開始。客の反応も上々で「村の活性化に少しでも役立てば」と期待をふくらませている。
本来はワインに醸造する山ぶどうをパンに使えないかと一念発起。近所に住む栽培農家の秋山泰久さんが全面的に協力し、今夏から研究を進めた。
当初は酸味が出たり、ふくらまなかったりするなど試行錯誤。しかし、徐々に安定し、100%山ぶどう酵母のパンが完成した。
「今まで使っていたイースト菌のパンよりも風味が豊か」と職人歴30年の岸さん自身納得の出来ばえ。
宮田特産の山ぶどうワイン「紫輝」に漬けた干しぶどうをトッピングした「レーズンロール」と「クルミロール」に使用している。
12月3日に村内の本坊酒造で開かれる山ぶどうワイン祭りに、岸さんも参加を予定。
会場で自慢のパンを販売し、この日解禁されるワインの新酒と一緒に多くの人に味わってもらう考えだ。
パンに関する問い合わせなどは「ジャストベイクドパオ」78・3209まで。