日本の財政を考える
財務省長野事務所長が講演
飯島町文化館で24日、財務行政懇話会があった。商工会や議会など約60人が財務省長野財務事務所の刈谷正隆所長の「日本の財政を考える」と題した講演に耳を傾け、日本の財政の現状と、問題点、課題について理解を深めた。
この中で、刈谷所長は05年度一般会計予算の歳出は約82兆円で、国債費が2割、一般歳出の6割が社会保障関係費が占めている。歳入は税収が5割、4割強は公債金(借金)に依存し、公債残高は538兆円に上るとし、家計に例えて、分かりやすく解説した。
また、財政事情を国際比較し、対GDP比でみると、主要先進国中、最悪の水準になっているとした。
今後の財政については、高齢化が進み、社会保障のための支出が増大し、財政はますます厳しくなると予測した。
最後、財政健全化策に触れ「国は子や孫の世代に負担を先送りしない持続可能な財政構築に向け、まずは、10年代初頭の国、地方合わせた基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化を目指している」と述べた。