盆休みをもう1日 「盆正月」
お盆の最終日16日に、区内の役員宅をバリケード封鎖して、休みをもう一日要求する南箕輪村田畑の「盆正月」が今年も行われました。 16日の深夜午後11時過ぎ。 区内の畑で野菜や果物を収穫している人たちがいました。 盆正月の飾りつけに使います。 この日は、区内の畑から何をとってもおこられない無礼講の日とされています。 南箕輪村の田畑区には、古くからこの盆正月の風習があります。 16日の深夜から17日の未明にかけて、区長や会計など役員の家の玄関を様々なものでバリケード封鎖し、出入りできないようにして休みをもう一日もらおうという珍しい行事です。 16日の深夜、伝統行事を守る会のメンバー15人が田畑公民館に集合しました。 野菜や果物を調達するグループ、鏡餅や注連縄を用意するグループ。 準備が整い、17日の午前0時、まず区長宅に向かいました。 玄関に注連飾り、お供えを置き、家の周辺にあるものをかき集め、封鎖します。 30分ほどでバリケード封鎖完了。 最後にお正月と石灰で書いて完成です。 区長の家の飾りつけが終わると、メンバーたちは、次の標的目指して出発していきました。
翌朝5時。 区長の加藤功さん宅です。 玄関は農機具やはしごで封鎖され、鏡餅や大きなカボチャのお供えもあります。 玄関から出られず、裏口から表にまわった加藤さんは、つみあがったバリケードを眺めていました。 加藤さん宅にバリケードが作られるのは、今回で2回目です。 加藤さんは、携帯電話で区長代理や会計にもう一日休みにすることを伝えていました。 加藤さん宅には、バリケードを見ようと近所の人たちも訪れました。 バリケードは家族と一緒に3時間ほどかけて片付けたということです。