シクラメン出荷最盛期
最新品種、珍種に挑戦する宮崎園芸
上伊那地方では冬の鉢花、シクラメンの出荷が最盛期を迎えた。ハウスの中は赤やピンク、色とりどりのじゅうたんを敷き詰めたように、シクラメンの花盛りだ。
30アールのほ場で、6センチの超ミニから、ガーデンシクラメン、18センチの大鉢まで7万鉢を栽培する飯島町上の原の宮崎園芸(宮崎健治園主)では、ピンクや赤、紫のオーソドックスの花のほか、花屋でも市場でも滅多に見られない最新品種や、試験栽培の珍しい花を栽培し、マニアの話題になっている。
ガクが発達し、花が2重のように見える「冬桜シリーズ」。羽根つきの羽根のような花びらが特徴の「プルマージュ」。八重咲き、フリルが華やかなビクトリアのがく花などのほか、種苗会社の依頼で試験的に栽培している登録前の珍しい花も多い。個体差が大きく、葉がギザギザなもの、波打っているものなど。ちり緬のような花の色も、白からベージュ、グリーン、ピンクと多彩。
和名「かがり火花」と呼ばれるシクラメンの常識を超えた花容で、栽培している宮崎さんでも、どんな花が咲くのか、咲くまでわからないと、ミステリアス。
宮崎さんは「顧客は地元が多いので、半分道楽で、他にはない花を作って、楽しんでもらっている」と話す。
宮崎園芸(TEL86・3686)では直売のほか、七久保の道の駅花の里いいじまでも販売している。