大震災避難直後に植樹の桃 初出荷
福島から伊那に移住の佐藤浩信さん
東日本大震災で、福島県から伊那市に自主避難した果樹農家 佐藤浩信さん。避難直後に西箕輪に植えた桃が初出荷を迎えました。 西箕輪の畑では、4年目を迎え、4mほどに生長を遂げた桃の木がありました。 去年収穫できるようになり、今年から出荷しています。 50アールの畑には、3種類118本の桃が植えられています。 現在、収穫期を迎えているのは、「あかつき」という品種。福島から苗を持ってきました。 今朝は、3男の幸樹さんと二人で収穫を行いました。 佐藤さんは、福島第一原発事故後の風評被害を見越して、震災直後に、伊那に自主避難してきました。 2011年4月には、西箕輪の畑に、桃の苗木を植えました。そのときの苗木がこんなに大きくなりました。 伊那を拠点に活動しながら力を付け、福島でも果物の栽培を続けることで、福島の再生につなげたいとの想いが佐藤さんにはあります。 佐藤さんの独特の技術を活かして栽培された果物は、震災前は桃1玉千円で出荷して高級ギフトとして販売されてきました。 佐藤さんにとって今回初出荷を迎えた桃は、ギフト用としては難しく、今年は上伊那の直売所で販売しています。つけた値段は1箱1000円。 ギフト用として納得できるものになるには、まだ2年ほどかかると見ています。 佐藤さんの、高級ギフト用を目指す果物作りと、福島再起への戦いは続きます。