第2回 千両千両井月さんまつり
29日から、第2回「千両千両井月さんまつり」が始まりました。 伊那市のいなっせでは、俳人達の研究者によるシンポジウムが開かれました。 「千両千両井月さんまつり」は、漂泊の俳人井上井月の魅力を広め、地域振興につなげようと開かれていて、今年で2回目です。 毎日新聞社俳句α編集長などを務める俳人、石寒太さんや、映画ほかいびと伊那の井月の監督、北村皆雄さんなど6人が、井月の放浪の謎についてシンポジウムを行いました。 会場には、県内外からおよそ80人が訪れました。 シンポジウムでは、井月と、井月と同じように漂泊しながら俳句を詠んだ松尾芭蕉や小林一茶などと比較し、意見を交わしていました。 伊那市手良在住で、井月顕彰会理事の宮原達明さんは、地元代表として参加しました。 第2回千両千両井月さんまつりは、31日までいなっせをメイン会場に開かれます。 30日は、俳句大会と、石寒太さんによる講演が行われます。 井月に関する展示は31日までいなっせや伊那市創造館などで開かれています。
また、井月さんまつりに合わせて、伊那市山寺の書家、向山竹脩さんの作品がきたっせに展示されています。 向山竹脩さんは、伊那市山寺在住の書家で、「井月の句心を書で描く研究会」の主宰を務めています。 会場には、向山さんの作品を中心に研究会の会員の作品も含む22点が展示されています。 作品は全て井月の句を書にしたものです。 井月が何を感じ、何を想い願って句を詠んだのかを探り、書で表現したということです。 こちらの句は「夏深し ある夜の空の 稻光」です。 向山さんはこの句から、井月が酷暑を過ぎてホッと一息つき、やがて到来する実りの秋を楽しみにしている様子を感じるということです。 書家、向山竹脩さんの作品展「井月の句心を書で描く」は、9月6日まで伊那市のきたっせで開かれています。