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中尾歌舞伎秋季定期公演に向け稽古 

中尾歌舞伎秋季定期公演に向け稽古 

 伊那市長谷に伝わる中尾歌舞伎。  30日は来月2日に行う秋季定期公演に向け本番で身に纏う衣装で、稽古を行いました。  今回行う演目は「神霊矢口之渡(しんれいやぐちのわたし) 頓兵衛住家の段(とんべえすみかのだん)」です。  落ち武者の新田義峰(よしみね)が妻のうてなと共に川の対岸へ逃げようと、強欲者の渡し守の頓兵衛の娘、お舟にお願いするところから始まります。  その際、お舟が義峰にひと目惚れをしてしまいますが、義峰が敵だと分かり、殺そうとする父、頓兵衛と、逃がそうとする娘、お舟の掛け合いが見所となる、悲恋物語です。  この日は、伊那市長谷の中尾座で衣装合わせが行われました。  着付けを担当するのは、中尾歌舞伎保存会の山崎咲子さんと加藤二葉さんです。  二人は、役者の大きさなどをチェックしながら、着付けていました。  衣装を纏ったままで初めてとなる立ち稽古が行われました。  演出を担当するのは、保存会の西村寿会長です。  西村さんは演出は初めてで、今年3月に亡くなった西村清典師匠の意思を継ぎ、模索しながら指導にあたります。  本番さながらの迫力ある稽古が2時間ほど続きました。  西村さんは「独自のものを作っていきたい」と話していました。  中尾歌舞伎秋季定期公演は来月2日(日)午後1時30分から、伊那市長谷の中尾座で行われます。

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