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真珠湾攻撃で捕虜となった海軍少佐と対面

三澤和人さんに聞く

真珠湾攻撃で捕虜となった海軍少佐と対面
真珠湾攻撃で捕虜となった海軍少佐と対面

73年前の昭和16年12月8日。 日本海軍はハワイオワフ島の真珠湾を奇襲攻撃しました。 この時特殊潜航艇で突撃し捕虜となった海軍少尉と戦後対面した伊那市の三澤和人さんに話を聞きました。 三澤さんは昭和2年生まれの88歳。 昭和18年に16歳で海軍に入り2年後終戦を迎えました。 戦後ジャイカ国際協力機構に入り戦争に関する聞き取り調査などを行ってきました。 ジャイカでブラジルに赴任した際、真珠湾攻撃に加わり特殊潜航艇で突撃し捕虜となった酒巻和男さんと対面したといいます。 酒巻さんについて三澤さんは「温厚で人格的にも立派な人だった。ただ精神的には苦労なさったようです。」と振り返ります。 対面したのは終戦から27年が過ぎた昭和47年でその時の様子を本にまとめ出版しています。 真珠湾攻撃の際、特殊潜航艇で突撃したのは10人で酒巻さん以外は全員が戦死。 「九軍神」と呼ばれ英雄となりましたが酒巻さんは生き残り捕虜となりました。 当時捕虜となることは屈辱とされ収容所で自決を試みましたが思いとどまったといいます。 戦後ブラジルで会社経営者となり平成11年81歳で亡くなりました。 三澤さんは国のために真珠湾攻撃に参加し捕虜となった酒巻さんと対面したことで戦争の悲惨さを改めて実感したといいます。 三澤さんは「戦争というものはやるべきではない。不幸をもたらすだけだ。できるならば戦争をしない平和な国づくりをやっていただきたい。それを痛切に思っている。」と話していました。

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