人材育成について意見交換
県政タウンミーティング
阿部守一長野県知事は、16日伊那市の伊那商工会館で開かれた県政タウンミーティングで、ものづくり企業の経営者2人と意見交換しました。 移動知事室4日目の16日は、伊那市の伊那商工会館で県政タウンミーティングが開かれました。 会場には、企業経営者や一般など130人が訪れました。 阿部知事と意見交換したのは、KOA株式会社の向山孝一会長、有限会社スワニーの橋爪良博社長です。 上伊那のものづくりの強さの秘訣について話をし、向山さんは、「上伊那のものづくりを継承し発展させるためには、先祖や先輩たちが築いてきた歴史を学ぶ必要がある」と訴えました。 平成28年4月に開校する県南信工科短大への期待や役割については、チームプレーや人間力を高める教育を期待していました。
16日午後には、毎週1回金曜日に県庁で行っている定例会見を伊那合同庁舎で開きました。 県によりますと、定例会見を県庁以外で行ったのは阿部知事になってから初めてということです。 会見では、県政全般についてのやりとりがあったほか、今行われている移動知事室について阿部知事は、「上伊那の自然のすばらしさを再発見した」と感想を話しました。
この後、阿部知事は薪ストーブの販売などを行う伊那市高遠町の㈱DLDの本社を訪れました。 阿部知事は薪の管理状態やショールームを見学しました。 ㈱DLDは、去年10月、ストーブ用の薪の宅配システムの構築が森林整備に繋がった点などが評価され、農林水産大臣賞を受賞しました。
15日は、知事と上伊那8市町村長との意見交換が伊那合同庁舎でありました。 人口減少問題を主なテーマに、国の地方創生法に基づいて県が来年度策定する「人口定着・確かな暮らし実現総合戦略」について意見を交わしました。 白鳥孝伊那市長は、「上伊那は、東京・名古屋に近く、東南海地震のような大規模災害時にも支援の拠点となりうる。日本の中の上伊那という位置づけで県にも発信してもらいたい」と述べました。 白鳥政徳箕輪町長は、「運動遊びなど、独自の教育でブランド化を進めているが、他地域への発信が弱い。県の指導を仰いでいきたい」と述べました。 唐木一直南箕輪村長は、「人口増対応に苦慮している。保育園や学校施設の整備にも費用がかかる。逆過疎債のような支援を受けたいのが本音だ。」と述べました。 阿部知事は、県が策定を進める総合戦略について、「石破大臣は、県と市町村が一体となっているか、住民の意見を聞いているか、目標を設定しているかの3点に注目している」と話しました。 これに対し白鳥市長は、「上伊那は、森林資源が豊富でエネルギーの地産地消というようないろいろなことをおりこんだ地方創生を国に提案できないか。ダイナミックな発信を上伊那と県が一体となって行いたい。」と述べました。 阿部知事は、「県と市町村が協力しあうモデルケースとして、良い方向を見出していきたい」とまとめました。