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シルバー・スワン主宰
南箕輪村北殿
白鳥麻都香さん(43)

シルバー・スワン主宰<br>南箕輪村北殿<br>白鳥麻都香さん(43)

 シルバーアクセサリーや七宝焼などの講師として南信を中心に出張講習する多忙な日々。教えるのは、純銀線に天然石を通してかぎ針で編む純銀クロッシェ、針と糸でビーズを編むビーズステッチ、銀粘土、七宝焼、ビーズスキル、シルバーオーバーレイと幅広い。
 もともとキラキラしたもの、編物や縫い物は好きだったが、手芸に関わるきっかけは15年ほど前。夫の転勤先の秋田県で、公民館の「七宝焼」講座を知った。昔、名古屋空港で七宝焼を見て、すてきだなと思った記憶がある。「自分で作れるの?」と入会。まだ小さかった次男をおぶって講座に通った。
 長野県に戻り、「もっと七宝焼を極めたい」と教室を探していたとき、訪れた南箕輪村の手芸センター夢工房で、七宝焼講師の話があり、思いがけず教室を持つようになった。
 シルバーを始めたのは5年前。銀粘土の体験をしてその魅力にひかれ、日本余暇文化振興会の純銀クロッシェ特別講師、ビーズステッチ本部講師などの資格を取得。ペアーレ伊那などで教えている。
 シルバージュエリーなどオリジナル作品は、『純銀ジュエリー104点』など何冊かの本に掲載されている。
 「オリジナルは自分が着けたいもの、好きな色や形などから考える。でも四苦八苦。自分は一講師なので、芸術家とは思っていないんです」。重きを置くのは教室。「生徒とのやりとり、完成して喜ぶ顔を見るのがうれしい」と、楽しい教室を心がけている。
 「今の私しか知らない人は、経歴を聞くと驚くんです」。手芸とはかけ離れた体育大出身。箕輪町に生まれ、中学時代は機械体操の平均台で県大会2位の記録を持つ。進学した伊那弥生ヶ丘高校は機械体操部がなく、「音楽と体育が特に好きで、どちらかの道に進みたい」と考えていたため合唱部に入部。しかし、新体操部に引っ張られた。個人の「輪」で県大会2位。北信越大会にも出場した。
 体育大で新体操に打ち込んだが、体を酷使して椎間板がつぶれた。激しい運動ができない、クラブを続けられない…。そんなとき、新体操の演技の伴奏をするピアニスト募集を見つけ、転身した。
 大学の2年先輩の山崎浩子、3年後輩の秋山エリカらが出場した世界選手権(仏)や、4大陸選手権(米国)、全日本の試合などで伴奏した。
 ピアニスト引退後は、信学会の幼児教育課体育教諭としてエアロビクスを教えていた。
 高校の体育教諭になりたいと思っていた時期がある。今は違う道だが、「人に何か教える、伝えるということがずっとやりたかったのかなと思う。できるだけいろいろな楽しいものを提供できるように、常に新しいポケットを用意したい」と、東京へ研修に行くほか、今は樹脂粘土でビーズを作る資格取得を目指し勉強中だ。
 「いろいろな技術を教わって、自分の中で組み合わせて展開できたらと思うので、常に勉強していたい。止まってはいたくない」
 スケジュール帳は予定がびっしり。「家族の協力があってこそ勉強に行かせてもらっている」と感謝しながら、勉強に、指導にと駆け回っている。

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