多層指導モデル「MIM」研修会
読み書きのつまずきなど、発達障害の可能性がある児童に対応する取り組みを27年度から全小学校で始める伊那市教育委員は、教職員を対象にした研修会を10日に開きました。 伊那市役所で開かれた研修会には、市内小学校の教職員およそ50人が参加しました。 伊那市教育委員会では、昨年度文部科学省の事業を受託し、伊那北小学校をモデル校として全校児童を対象に読み書きの向上を図る取り組みを行いました。 小さい「つ」や、きゃ・きゅ・きょなどの特殊音節につまずきが見られる児童に対応した「多層指導モデル(MIM(ミム))」の指導法を導入しました。 MIMは、特殊音節のある言葉を発する時に動きをつけることで、音と文字の結びつきを理解しやすいように開発されたものです。 伊那北小学校では1年間の取り組みを通して、「児童が学習に意欲的に取り組み、個々の苦手なことや支援方法などを知ることができた」としています。 研修会では、MIMの定着を目的に日本各地の小学校で研修を行っている東京芸術大学大学院の栗原光世さんが講師を務めました。 栗原さんは「MIMを活用することでつまずきそうな児童の早期発見に繋がる。つまずきが深刻化する前に対応することを目指してほしい」と話しました。 今年度、伊那市では全ての小学校で1年生を対象にMIMの取り組みを行うということです。