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中尾歌舞伎 春季定期公演

中尾歌舞伎 春季定期公演

伊那市長谷の伝統芸能「中尾歌舞伎」の春季定期公演が29日中尾座で行われました。 今回上演された、「一の谷嫩軍記・熊谷陣屋の段」は、去年の春公演で上演を予定していた演目です。 しかし、去年3月に師匠の西村清典さんが亡くなり、上演は中止となりました。 主人公の熊谷直実は、主君源義経から、「平敦盛の首をとれ」と命ぜられます。しかし直実は、敦盛の母に恩があることなどから、それが出来ず、変わりに息子の首を義経に差しだし忠義を果たす悲話です。 見せ場となる直実が見得をきる場面や、直実の妻・相模が我が子の首を抱え悲しむ場面では、会場からおひねりが飛んでいました。 中尾歌舞伎は江戸時代から伝わる農村歌舞伎で、太平洋戦争で一時途絶えましたが、昭和61年に地域の若者達の手により復活しました。 現在は、春と秋の年2回定期公演が行われ、伊那市の無形文化財に指定されています。 中尾歌舞伎春季定期公演の模様は5月4日から伊那ケーブルテレビで放送します。

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