大田切人形を復活させたい
宮田小4年2組が古田人形に学ぶ
昭和30年代に途絶えた宮田村の大田切人形について学んでいる宮田小学校4年2組は9日、箕輪町古田人形保存会の柴登巳夫さんを招き、人形の操りに挑戦した。学習を進めるうちに芽生えた・ス復活・スへの想い。40年以上も前に消えた村の伝統を取り戻そうと、34人の夢はより一層ふくらんでいる。
柴さんが貴重な古田人形2体を持参。人形の由来や3人で操ることを学んだ子どもたちは、さっそく実物にふれた。
手先を動かしたり、歩く動作や抱き合う動作を表現したり。息をあわせる難しさも感じながら、繊細な人形芝居の一端にふれた。
伊那谷の人形芝居は江戸から明治にかけて大阪から伝わり、一時は28の人形座があった。しかし、後継者や資金面などの問題を抱えて大田切をはじめ多くが途絶えた。
上伊那で唯一続いている古田人形も一時は存続の危機に立ったが、柴さんは箕輪中学校の部活動をきっかけに再興したと語り「大田切人形も頑張れば、復活するかもしれない」と4年2組を励ました。
「想像してたより人形は重かった」「難しいけど、もっとやってみたい」と目を輝かした子どもたち。
担任の鈴木由美子教諭は「復活が容易でないことは子どもたちも感じている。しかし、村の伝統を肌で感じ、夢を持つことは無駄ではないはず」と話していた。