出水期むかえ 伊那市消防団が水防訓練
伝統的治水工法「中聖牛」組立手順を確認
梅雨や台風などにより川が増水しやすい時期を迎え、伊那市消防団は、河川災害に備えるための水防訓練を、14日に行いました。 伊那市消防団の班長以上の団員約300人が参加し、伊那市西春近の天竜川右岸で訓練が行われました。 出水期の河川災害に対応するため毎年行っている訓練です。 ロープの結び方や土のうの作り方などを伊那建設事務所の職員が指導しました。 武田信玄が考案した伝統的な治水工法のひとつとされている中聖牛をつくる訓練も行われました。 団員らは、2.7mから7.5mの木材24本を三角錐に組み合せる手順を確認していました。 中聖牛は、増水した河川がカーブしている箇所に入れる事で、堤防に直接水が当たらないようにし、決壊を防ぐ効果があるという事です。 伊那市消防団の三澤俊明団長は、「災害時は人命が最優先。安全に避難した上で、万が一の時は今回の訓練を活かしていきたい」と話していました。