水上特攻兵器 挺進爆雷艇を再現
NPO法人美和湖倶楽部理事長の蓑口健二さん
NPO法人美和湖倶楽部理事長で伊那市西町の蓑口健二さんは太平洋戦争末期に旧日本軍がつくった水上特攻兵器、挺進爆雷艇の再現に取り組んでいます。 蓑口さんはボートが趣味で自ら設計、製造も行います。 戦後70年の今年、改めて戦争について考えるきっかけにしたいと水上特攻兵器、挺進爆雷艇の再現に取り組んでいます。
旧日本陸軍秘匿部隊の小型戦闘舟艇
挺進爆雷艇は旧日本陸軍の秘匿部隊が使っていた小型戦闘舟艇です。 部隊は台湾、フィリピン、沖縄に配備され爆雷を積んだこの船で敵の戦艦に体当たりすることが任務でした。 終戦末期、戦況が悪化するなか旧日本軍は戦局を打開するため空に海に特別攻撃隊を編制しました。
263人が特攻死
この舟もそのひとつで250キロの爆雷を積んだベニヤ板のボートで戦艦にぶつかり撃沈させるという生還不可能の作戦でした。 昭和20年1月から出撃がはじまり、記録ではこの攻撃により263人の日本兵が戦死したとされています。
「戦争について考えるきっかけに」
蓑口さんは「戦争について改めて考えるきっかけにしてもらいたい」とこの舟を8月11日に伊那市のいなっせで開かれる戦争に関するシンポジウムや15日と16日に伊那文化会館で開かれる戦争展などで展示する計画です。