郷土研究会が講演会
春日博人さんが「天竜通船」をテーマに
振るかず
飯島町の郷土研究会(桃沢匡行会長)は10日、飯島町の成人大学センターで、講師に元七久保小学校長の春日博人さん(伊那市)を招き、講演会を行った。
会員ら20人が「今、なぜ天竜通船か-先人の豊かな発想に学ぶ」と題した講演に耳を傾け、先人の暮らしや工夫に理解を深めた。
この中で、春日さんは「伊那市の入舟と言う地名に山国なのになぜ、入舟なのかと興味を抱いた」と話しはじめ、井月の俳句「柳から出ていく舟の早さかな」「春風に待つ間ほどなく白帆かな」を紹介し「当時は天竜川の急流に、ひっきりなしに舟が通っていたことがわかる」とした。
また、古文書を示し、「高遠藩は宮田と東伊那に番所を設け、通行する船や筏(いかだ)に手形の提示を求め、暮れ六つ(午後5時)以後の通行を禁じた。送りを見れば、高遠の奥から石灰を下伊那に、高遠産米を江戸に回送したことも分かる」と話し、会員の興味をそそった。