南ア 鹿対策協議会設置の方向性を確認
南信森林管理署で開催の市町村有志協議会

南信地区28市町村が参加し、国有林について検討する市町村有志協議会が、1日南信森林管理署で開かれ、中央アルプスで増加するニホンジカに対応するため、関係団体による対策協議会を設置していく方向性が確認されました。 この日は、該当する28のうち14市町村の関係者が集まり、南信の国有林の現状などについて、南信森林管理署から報告を受けました。 意見交換では、代表世話人の白鳥孝伊那市長が、中央アルプスでのニホンジカ対策のため、国や県など関係団体による協議会を設置していく必要があると提案しました。 白鳥市長は、「増えすぎたら手が付けられなくなる。高山植物が食べられてしまう前に協議会を立ち上げ広域的に対応する必要がある」と話しました。 出席した市町村からも賛同が得られました。 南信森林管理署では、平成24年度から中央アルプスの高山帯や山ろくで生態調査を行っています。 平成25年10月には、標高2600メートルの濃ヶ池付近で鹿の個体が撮影されました。 昨年度は164頭を確認しています。 残雪が残る今年6月頃にも2260メートル付近で群れが確認されていて、今後、千畳敷カールなどでの食害が懸念されています。 市町村有志協議会では、上下伊那の広域連合を中心に、国や県などの関係機関に声をかけ、早期に中央アルプス食害対策協議会を新たに設置していく方向性を確認しました。