元助産師が戦中戦後の半生綴る
「人のいのちと向き合って」刊行
大正生まれで太平洋戦争中、満州に渡った経験を持つ元助産師の北城さち子さんは自らの半生を記した著書を刊行しました。 箕輪町三日町の北城さんは大正12年に7人兄弟の末っ子として生まれ現在92歳になります。 助産師としての体験や戦争に関する記憶を残そうと本を出版することにしました。 北城さんは1940年昭和15年、東京の学校で助産師と看護師の資格を取得し東京の病院に勤務しました。 太平洋戦争中、戦況は次第に悪化し空襲警報が鳴るなかお産の患者の看護にあたったといいます。 1944年昭和19年、20歳のときに親戚のすすめもあり箕輪町出身で満州にいた軍人と結婚し海を渡りました。 新婚生活が始まりましたが、それもつかのま夫は南方に異動となり北城さんは翌年日本に戻りました。 戦後夫は無事帰国することができましたが、兄を亡くしました。 戦後、町の保健婦となりましたが、当時は避妊という考え方が一般的ではなく妊娠しても中絶するケースが多く問題になっていたといいます。 戦中、戦後とお産に携わってきた北城さんは「少子化時代となり出産率を上げるための方策を真剣に考える必要があると思います。」と話していました。 北城さんの著書「人のいのちと向き合って」は税込1,000円で販売されています。芙貴出版社FAX0261-85-0234