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燃料電池自動車走行実験

駒ケ根工業高校

燃料電池自動車走行実験

 県教育委員会の「05年創意ある学校経営支援事業」として駒ケ根工業高校(本間秀明校長)の機械、電気、情報技術課の3年生9人が合同で今年製作に取り組んできた燃料電池自動車の初の走行実験が20日、駒ケ根自動車学校のコースを使って行われた。製作に当たった生徒と教諭らのほか、技術面で協力した企業の関係者らが期待と不安の目で見つめる中、ゆっくりとスタートした実験車は徐々に速度を上げて最高時速18キロを出すなど順調に周回を重ね、大きなトラブルもなく約1時間の走行実験を成功のうちに終えた。試験走行を終えた小田切豊君(18)=機械課=は「もう少しスピードが出てほしかったが、動いただけでも良かった。感動した」と感想を話した。
 実験車は全長2・3メートルの1人乗り。水素と酸素の化学反応を利用して発電する燃料電池を角パイプ製の溶接フレームに搭載した前2輪、後1輪の3輪車。後輪内に組み込んだホイールインモーターで駆動し、約2時間の連続走行が可能という。製作を指導した電気課の関悟教諭は「動いてくれてほっとした。今日のところはこれで満足。改良点は分かっているので、来年2月の完成発表までには時速30キロを出したい」と性能向上に意欲を示した。目標達成のためには燃料電池の容量を24ボルトに倍増することや、カウル(風防)なしで46キロある車重を30キロ程度まで軽量化することなどの改善が考えられるという。

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