西箕輪上戸「大文字(でえもんじ)」建て
20日に下す
伊那市西箕輪上戸(あがっと)で、小正月の伝統行事大文字(でえもんじ)建てが14日の早朝に行なわれました。 午前5時前、大文字の開始を告げるふれ太鼓を、地区の子どもが打ち鳴らします。 その音を聞いて、巾着飾りを持った区民が道祖神のある集落の三ツ辻に集まってきます。 長さ12メートルあまりの「大文字柱」が辻まで担ぎ出され、巾着袋や色紙で作った花などが飾り付けられていきます。 大文字(でえもんじ)は、鎌倉時代末期にはじまり、松本方面から辰野・箕輪・伊那に伝わったとされています。 上戸は高遠藩ではなく、松本藩だったことからこの行事が伝わったのではないかとの話もあります。 明治時代に一度この祭りを中止したところ村に疫病が流行ったことから、それ以降、途絶えることなく受け継がれています。 飾りつけが終わるといっきに柱を建てました。 今年も、電線などにかかることなく、大文字建ては、無事終了しました。 厄落としと、1年間の無事を祈る道祖神まつりで、道祖神にも、松や竹、しめ縄を飾り付けました。 柱の脇にある作業小屋では、区民らがお神酒を酌み交わし、今年1年の無事を願っていました。 上戸南部の61戸がこの伝統を受け継いでいて、大文字は、1月20日の早朝に下ろされます。