伊那市松くい虫 被害減少せず
対策協議会で報告
伊那市の昨年度の松くい虫による被害量は2,300立方メートルで、破砕や燻蒸など、被害木の処理に3900万円の費用がかかり、被害は減少していないことが19日報告されました。 これは、開かれた伊那市松くい虫対策協議会で報告されました。 伊那市では、平成18年に被害が確認され、その後拡大し、長谷地区を除く全地区で被害が確認されています。 昨年度の被害量は2300立方メートルで、枯れた木を燻蒸・粉砕などで処理するための事業費は3900万円でした。 特に竜東での被害が深刻となっています。 伊那市では、市内4地区をモデルケースとして指定し、アカマツ林の樹種転換を進めています。 白鳥孝市長は「ただ手をこまねいているわけにはいかない。枯れてもペレット燃料にするなど使えるものは使っていきたい」と話していました。 上伊那森林組合では、害虫が活動しない時期は、被害木の有料での受け入れも行っているということです。 委員からは、「標高800メートル以上でも安心はできない」、「薬剤の空中散布も安全性が増しているので検討してはどうか」といった意見が出されていました。