応急危険判定士と行政の担当者が意見交換
大地震が発生した時に建物の倒壊の危険性などを判定する応急危険判定士と行政の担当者の集会が21日、伊那市のいなっせで開かれました。 集会には、応急危険判定士の資格取得者と上伊那8市町村の行政の災害担当者52人が参加しました。 集会では、県建築士会上伊那支部防災委員長で熊本地震の被災地に判定士として派遣された丸山幸弘さんが、発災後判定士がマニュアル通りに動けなかったと報告しました。 応急危険判定士は、地震発生時に住民が避難して良い場所かどうか判断する人で、21日現在、資格を持つ人は上伊那に72人います。 判定士の資格を得るには建築士である必要があります。 熊本地震などで判定士の初動体制の必要性が改めて浮き彫りとなり、判定士と行政担当者の連携を深めようと今回開かれました。 判定士は、地震発生から8時間以内に避難施設を危険度に合わせ3つに色分けします。 赤が立ち入り禁止、黄色が立ち入る場合に注意が必要、緑が安全に使えるということです。 集会では、市町村ごとに分かれてグループディスカッションを行いました。 出席者からは「色分けの意味を住民に広く周知することが必要だ」といった意見が出ていました。 今後は、市町村ごとに担当する避難施設の視察を行うなど、地震に対しての備えを充実させていくとしています。