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箕輪町協働による廃食用油リサイクル推進事業4月本稼働
BDFで「みのちゃんバス」走る

箕輪町協働による廃食用油リサイクル推進事業4月本稼働<br>BDFで「みのちゃんバス」走る

 箕輪町は4月、04年度に策定した「箕輪町地域新エネルギービジョン」に基づき進めている「協働による廃食用油リサイクル推進事業」を本稼働する。
 町内の各家庭から廃食用油を収集・回収し、町共同作業の家でバイオディーゼル燃料(BDF)に精製。町が購入し、町内巡回「みのちゃんバス」や公用車に使用する“地球・環境にやさしいリサイクル”事業。町が掲げる新エネルギー導入構想の4プロジェクトの一つ「みのちゃんバスBDF事業」を、住民協働の事業に位置付けている。
 精製したBDFをバスに利用するのは県内初。町は、バスに使うことで、“ごみ”は“ごみ”でなく、“資源”として生まれ変わることを普及・啓発。住民の環境問題・環境保全への意識を高めたいとする。また、地球にやさしいBDFを使い軽油使用料を削減、地球温暖化防止を図る。
 廃食用油は植物性油に限り、各家庭と町内小・中学校の給食室から回収。家庭からは資源(缶・びん・ペットボトル)回収日に各地区の資源収集ステーション38カ所で集める。
 回収により期待される効果は、可燃ごみの資源化が年間6111リットル(うち小・中学校4911リットル)、二酸化炭素の削減が年間14トン。バスの消費燃料年間3万リットルのうち2割の6千リットルをBDFでまかなう計画という。
 昨年11月、BDF精製作業場が完成。装置は、100リットルを6時間で精製する導入例の多い機種。10、11月に試験的に初回収した廃食用油1500リットルを使い、週1回のペースで精製。11月23日の初の試運転は、BDF使用で力不足の異常や運転後の故障などの問題はない-とする伊那バスの報告を受けている。
 住民は、「今まで廃食用油は可燃ごみで出していたので回収は助かる」と好意的な声が多く、事業の一環で廃食用油回収をしてきた町女性団体連絡協議会も、「今後も皆で協力したい」と応援する。
 町は1月15、22日、2回目の廃食用油試験回収をする。精製するBDFを検査し、冬期間のBDFと軽油の比率を検証。再度試運転をして導入に備える。4月以降は、定期的に廃食用油を回収し、週1、2回精製。精製の翌日には給油し、在庫を作らない体制にしたい考えで、先進事例も参考に本稼働までに回収システムとBDF推進体制を構築する。

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