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【新春特集・スポーツ】赤穂高校サッカー部

夢は上伊那初の全国舞台

【新春特集・スポーツ】赤穂高校サッカー部

 「唐沢監督を全国大会へ連れていきたい」竏秩B選手たちは直接告げることを恥ずかしがっているが、監督への信頼が言葉の端々にから溢れている。・ス上伊那初の全国出場・スを目標に、今日も練習場で選手たちが円陣を組み、気合の入った掛け声を響かせる。
 主将の中田敏貴部長がけん引する部は現在、2年14人、1年7人、マネージャー3人の計24人。00年度に赴任して以来、唐沢陽司教諭が監督を務める。
 昨年10月下旬、正月の全国高校サッカー選手権大会へつながる県大会で、同校初めての快挙となるベスト8に。上伊那で残った赤穂はベスト4を懸けた試合で強豪・松商学園と対戦した。全国常連校の壁は厚く大敗したが、チームの中心となっていた2年生は大きな経験を体に刻んだ。
 3年生が去り、昨年11月上旬から新チームを構成。身体能力は唐沢監督時代の歴代の選手と比べても、よい人材がそろった。体の線は細いが、ゲーム展開は迫力がある。フォワードが中央にポジションを詰めると、サイドに空いたスペースへボールを送り、駆け上がったサイドハーフがチャンスメイク。ハーフからの飛び出しのスピードは他校からも定評がある。
 しかし、選手らは実力を発揮できず、ゲームを支配しながらも県高校総体新人戦をベスト16で終える。唐沢監督は試合後、チャンスをつくりながらも、得点に生かせない決定力不足を指摘し、勝ちゲームを自ら負けゲームにしてしまう・ス精神的弱さ・スを課題にあげた。
 唐沢監督によると、新人戦の地区、県大会では、相手の力を見ながら楽して勝とう竏窒ニいう戦いが目立ったという。自分たちの実力が劣って負けたのではなく、自分たちの弱さに負けたのだ。
 冬の期間の練習が選手たちにとって正念場となる。「ゲームへの入り方、練習への入り方は同じ」(唐沢監督)。気持ちを引き締めて、手を抜かないことを心がけて取り組む。中田部長は「今のままだと(強豪チームとの戦いに)勝ち目はない。この冬で差が出てくる。他のチームより頑張れば勝ち抜ける」と気合が入っている。
 唐沢監督が就任してから恒例となる、県外への遠征合宿。チームは・ス家族・スとなり同じ釜の飯を食べる。「学年を越えて仲良くなって、本来の力を発揮できるチームに。遠征はコミュニケーションをつくる場所でもある」との思いが込められている。
 長い冬を越えて、新しい芽が出る春。チーム内のコミュニケーションも成熟し、精神的、肉体的にたくましく成長した選手らが、新たな歴史を刻む一歩を踏み出す。

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