第25回伊那能 地域住民が古典芸能を鑑賞
重要無形文化財保持者 坂井音重さんが翁を演じる
第25回伊那能が20日に伊那文化会館大ホールで行われ、地域住民が能や狂言など日本の古典芸能を鑑賞しました。 能と狂言3演目が披露されました。 このうち能の作品「高砂」では、人間国宝と呼ばれる重要無形文化財保持者の坂井音重さんが主人公の翁を演じました。 九州から兵庫県の高砂に渡った神主が老夫婦に出会い高砂の松について翁に尋ねます。 翁は高砂の松は遠く離れた大阪の住吉の松と合わせ「相生の松」と呼ばれている事を神主に語ります。 そして老夫婦は自分たちは高砂と住吉の相生の松の精であると告げます。離れていても心を通わせる夫婦愛と樹齢千年を超える松に長寿を表す、祝いの場で披露される演目です。 能は600年の歴史を持ち現代に継承されている演劇では世界最古とされています。伊那能は、長野県能楽連盟や伊那文化会館、伊那市などでつくる実行委員会が毎年行っていて、今回で25回目となります。